時が経ち

10年という時を節目として捉えるのは違和感を感じるが、それでも考えざるを得ない。

 

10年前、私は大学の短期語学留学でバンクーバーにいた。

 

何をきっかけでそのニュースを知ったのかは覚えていないが、ホームステイ先に置いてあった新聞で母国の状況をなんとなく把握した。

 

後日留学している日本人が集められて、「もしかしたら帰国できないかもしれない」と言われ泣き出す子もいた事は覚えている。

 

それでも数週間後には無事帰国でき、時間も経っていたので首都圏のライフラインはそれなりに通常通りに戻っていた。

 

当時日本にさえいなかった私にとっては、この事を考える、語る資格すらないのだろうと思っていた。

実際に今もそう思っている。

 

10年という節目なんかじゃなく、ただ10年という時が過ぎただけなのだ。